【VTI】バンガード・トータル・ストック・マーケットETFは、日本の米国株投資家に一番人気と言っても過言ではないETFの一つです。
その理由は、信託報酬が0.04%と超割安であること、成長が期待できる米国市場全体を投資対象とし、3654銘柄に分散投資されていること、リーマンショック後からは、右肩上がり成長という実績から、人気化しています。
私たち、日本人からすると、米国株のほぼ100%に、簡単に、低コストで投資できる有難いETFがVTIなのですが、それでは、VTIの詳細について見て行きましょう。
VTIの概要
(以下、画像はバンガードのホームページより)
VTIは、CRSP USトータル・マーケット・インデックスのパフォーマンスへの連動を
目指して運用され、大型株、中型株および小型株へ投資されています。
何と言っても、米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%に投資されているのが特徴です。
VTIは米国株式市場を正確に表していて、且つ売買回転率を低く抑えることでコストを抑えるようにして運用されています。そのような運用方針とバンガード社の企業努力から、信託報酬は驚異の0.04%となっています。
信託報酬0.04%っていったいどれくらい?
信託報酬が0.04%で「安い!!」と言われてもピンとこないので、100万円分のVTIを保有している場合の年間信託報酬額を検討します。
信託報酬とは、保有している資産額に1年間にかかる手数料です。因みに、海外ETFの信託報酬には、消費税はかかりません。
では、VTIを100万円保有している場合の年間信託報酬額を計算してみましょう。
100万円×0.04%=400円ということになります。
「安さ」が実感できたでしょうか。100万円を運用して、信託報酬が400円ですよ!!因みに信託報酬0.04%は海外ETFの中でも最安値水準となっています。
現在は、VTIの価格は右肩上がりなので、「信託報酬なんてたかが知れているからどうでもいいよ!!」とう状況ですが、信託報酬は安い方がいいに決まっています。VTIは、信託報酬が0円になるのではないかといううわさがあるほどです。
VTIの主なデータ
次にVTIの、特徴を表すデータを見てみましょう。構成銘柄数は3,654銘柄で、米国市場の株のみで構成されています。
売買回転率は3.1%です。売買回転率が低い方が、株を出し入れする費用が抑えられているということになります。3.1%というのは、他のETFと比較しても圧倒的な低水準です。
VTIの配当利回りと配当落ち日
VTIの年間配当利回りは1.6%です。表の2列目が過去のハイトう落ち日です。現地基準で、配当落月と配当支払月は、次のようになっています。
配当落月:3,6,9,12月
配当支払月:3,6,9,12月
ETFは配当落と、配当支払いが近いのです。VTを購入する際はタイミングに注意したいですね。
VTIのトータルリターン
VTIはバンガード・トータル・ストック・マーケットETFと言いますが、VTIはトータルに米国株を保有しているだけあって、リーマンショック後の米国株式市場の活況により素晴らしい成績を残しています。
過去の実績は、将来の実績とはなりませんが、未来が見えない私たちは、過去の実績を参考にせざる負えません。
VTIの設定来リターンは7.15%で10年リターンは10.33%です。5年は13.27%、1年は14.83%です。VTIを買った人はみんなプラスになっている状態です。
ただし、私個人的には、今後の10年、20年、30年を見た場合、このような10%越えでのパフォーマンスを維持し続けることは難しいと予想します。
今後、成長率が5%前後になるという予想もありますが、それでも投資対象としては魅力的です。
VTIの5年チャート
VTIの5年チャートをです。2018年は年初に米国株全体が下がったのに伴いVTIも下落しています。
米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%に投資されているVTIの特性です。チャートの下側の指標はRSIですが、現在(チャート右端)は70%付近ですので、これから下落方向にいくのがセオリーです。
私なら購入するならRSIが30付近になるまで様子見します。
VHTの5年チャート(週足)
VTIの構成銘柄上位10銘柄と構成比率
米国株のほぼ100%に投資されているVTIですが、優良銘柄への投資資金の配分が多くなっています。保有上位10銘柄は、だれもが知っている銘柄に投資されています。
アップル、マイクロソフト、アマゾン、アルファベット(google)、フェイスブックなどです。上位10銘柄の純資産総額に占める割合は18.3%にもなります。
VTIの構成比率は、金融、テクノロジーが多く、次いで消費者サービス、資本財、ヘルスケアセクタの順になっています。上位5セクターで78.6%を占めていることは覚えていた方が良いでしょう。
VTIの構成銘柄上位10銘柄の配当利回りと連続増配年
VTIの構成銘柄10銘柄の2018年9月20日の株価と税引き前利回り、連続増配年を示します。(データはdividend.comより)構成銘柄の状況を確認します。
ティッカー | 株価 | 税引き前 利回り |
連続 増配年 |
---|---|---|---|
AAPL | 218.37$ | 1.34% | 5年 |
MSFT | 111.70$ | 1.65% | 14年 |
AMZN | 1926.42$ | 0% | - |
GOOG | 1171.09$ | 0% | - |
FB | 163.06$ | 0% | - |
BRK-A | 3,332,000.00$ | 0% | - |
BRK-B | 220.95$ | 0% | - |
JPM | 117.62$ | 2.72% | 7年 |
XOM | 84.63$ | 3.88% | 35年 |
JNJ | 140.46$ | 2.56% | 55年 |
BAC | 31.00$ | 1.94% | 4年 |
有名な銘柄で固められています。アマゾン、アルファベット(google)、フェイスブック、バークシャーハサウェイは、無配当銘柄です。
XOM、JNJは多くのETFで、構成銘柄の上位に位置する優良銘柄です。VTIも例外ではないようです。
ウォーレンバフェット氏のバークシャーのBRK-Aの株価は333万2,000$、日本円で3億7,320万円(1$112円計算)であるのには驚きです。バフェット氏は、株式分割をすると株主が損をするということで、分割はしないそうです。
でも「こんなに高くちゃ買えない!」と苦情が来たので、BRK-Bを作ったそうです。BRK-Bであれば220.95$なので買えそうです。
VTIまとめ
【VTI】バンガード・トータル・ストック・マーケットETFは、米国市場のほぼ100%を網羅する3,654銘柄に分散投資されていて、個別銘柄のリスク分散がされています。それでいて信託報酬が0.04%と驚異的な安さが最大の魅力です。
VTIについては、本当にお勧めなので、私の場合は、小学生の息子に、お年玉全額をVTIに投資させています。株価は、プラスで推移していまし、「お金のお勉強」を小さい時からさせるということ自体が息子の人生にプラスになると考えています。
世界経済は今後も米国が引っ張っていくことになるのは目に見えています。なぜなら、世の中の製品の根幹の技術の多くが米国が保有しているからです。
一例ですが、服の生地に使われているポリエステル繊維は、米国企業のボシュの特許ですし、航空産業の特許の多くも保有しています。あらゆる基幹特許を米国が保有しているのです。
他国が、何か作れば米国に、対価を支払わなければなりません。そんなポジションにある米国企業株式は、短期的な株価変動は今後もあるでしょうが、いずれは成長していくと強く信じています。資本主義経済は成長しなければ成り立たないのです。
そして、米国は、年金や、保険、子供の教育資金まで株や債券で運用されています。ですから株がさがると経済は破綻してしまうのです。そうならないように政府はあらゆる手を使って、株価を支える政策をとります。
「VTIはなぜ買いなのか?」を、理解していただけましたか?
このような立ち位置に居る米国を買う。VYMでそれを安価に実現することができるです。
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