日立サラリーマンの米国株投資

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【ABBV】アッヴィが下落し、配当利回り6.5%ほどまで上昇したので株価約70$で35株を初購入しました。

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【ABBV】アッヴィを35株、株価70$程で購入しました。前から欲しいと思っていたアッヴィやっと購入できました。最初に【ABBV】アッヴィを知ったのは配当利回りが4.77%ほどの時でした。

今回、配当利回りが6.12%のところで買えたのはラッキーでした。今回株価が急落したのは、アラガンを630憶ドルで買収する報道が流れ、財務状況の悪化と、減配不安からのものでしょう。

買収額630憶ドルは、発表時のアラガンの株価に45%のプレミアムが上乗せされています。

今回の買収は2022年に迫る抗リュウマチ薬のヒミュラの特許切れに対する対応措置とみて良いでしょう。

今後、買収が上手く行き、これまで右肩下がりを続けてきた株価が上昇に転じるかに注目です。

製薬企業は買収を重ねて生き残りを図るというのは今では当たり前になっています。

今回、僕は株価急落はチャンスと見て購入の決断をしました。

税引前配当利回り6.12%の【ABBV】の長期保有効果の確認

ABBVが連続増配46年の銘柄であることに着目すると、今回僕が買った税引前配当利回り6.12%(配当性向45.5%)のABBVを持ち続ければ、今後いくらぐらい配当収入になるか「取らぬ狸の皮算用」をしてみたくなります。

今回、巨額買収に悲観しての株価下落ですが、そもそも買収は会社の成長と生き残りをかけてのもののはずです。

そして、ABTからのから分社前からの連続増配45年という歴史をここで簡単に減配すると僕には思えません。連続増配50年の配当王ももうすぐですからね。

それでは今回僕が購入した株価70$で、100万円分購入したとして、複利運用でどれくらい儲かるのかを見て行きたいと思います。 

ABBVには、米国の源泉徴収税10%と、日本の税金の20.315%ががかかります(買い付け時証券会社の手数料については計算を簡単にするため未考慮)。 

税引前配当利回りの6.12%に対して、税引後配当利回りは、 

6.12%×0.9×0.79685=4.39% 

税引後配当が4.39%だと分かりました。よって100万円投資したときの年間手取り配当は次のように計算されます。

 

100万円×4.39%=4万3,900円(税引き後年間配当)

 

因みに、米国の源泉徴収税の10%は、外国税控除を受けるために確定申告をすれば戻ってきます。

複利運用の効果を確認

本来、長期投資は複利効果の享受を目的としているので、その効果を見て行きましょう。 

ここでは、20歳で100万円分保有して、80年後の100歳まで保有し続けた場合として検討しました。皆さんが自分の年齢に置き換えて考える場合は、左端の年数をみれば、例えば5年後、20年後の資産予想が分かります。 

検討の、前提条件としては、株価は一定としています。株価が一定とは、配当金を再投資する際に買い付ける株価が同じ、キャピタルゲインの損得無しとした場合で検討していきます。未来の株価は分からないのでこういった検討になります。

 

ここでは、上で計算したABBVの税引後配当利回りから、4.39%として検討します

 

年末調整で戻ってくる米国源泉徴収税の10%は考慮していません、過小評価で検討するので、確定申告もプラスで再投資すれば計算上は投資成績は上振れします。

 

検討の結果、投資資産の推移を見ると100万円の元本が、

10年後 153.7万円
20年後 236.1万円
30年後 362.9万円
40年後 557.6万円
50年後 856.9万円
60年後 1,316.8万円
70年後 2,023.6万円
80年後 3,109.7万円

になります。

最初の40年で557.6万円、その後の40年で3,109.7万円と大きく伸びています。複利運用の素晴らしさが分かると思います。

100万円が80年で3,110万円になるのです。

でもさすがに80年も運用できそうもないので、現実的には、若年期にどれだけ資本を投入できたが最終的な運用成績と寿命内での資産に大きな影響を与えることを理解していただければ幸いです。

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実際の運用では、株価の変動や、配当の増減があるでしょうが、ABBVが今後も配当貴族を継続し5年後配当王になり、配当王を冠する企業になってくれれば、検討結果に近い推移を見せてくれるかもしれません。

長期投資家としては、投資した企業が潰れることなく、配当を出し続けることができるのかを、最も注目していることだということが、この検討から分かっていただけるかと思います。

【ABBV】の1株配当と増配率

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ABBVは、連続増配銘柄なので配当が年々漸増していきますが、増配率を見ると直近では10%台であり、非常に増配に積極的です。事業が上手くいっているからできることですがストロングポイントですね。 

因みに、アッヴィのプレスリリースにあるように、2018年5月の配当金は2013年と比較して140%も増えています。5年間で配当金が2.4倍にもなっているのです。このような銘柄は稀です。

【ABBV】アッヴィの権利落ち日 

ABBVアッヴィの過去の配当落ち日(ex-Dividend date)と、現地ベースの配当支払日は次のようになります。日本の証券口座への入金は、だいたい3営業日後ぐらいになるのが普通です。

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ABBVの場合1月、4月、7月、12月ごろが配当落ち日になります。

毎年、微妙に配当落ち日は変わるので、私の場合は、配当落ち月をチェックしておいて、Dividend.comというサイトで、詳細な配当落ち日を確認して購入検討しています。

 配当再投資では、資金効率が重要ですので、株を購入してから配当を貰うまでの期間をできるだけ短くしたいものです。

 現地ベースの配当支払日は、表の右端になります。

【ABBV】アッヴィの基本情報

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ティッカー:ABBV
本社:アメリカ合衆国・イリノイ州
配当利回り:5.89%(調査日ベース)
1株配当:年間4.28ドル。
配当性向:54.5%
現地源泉徴収税:10%
S&P格付:A-
連続増配年:46年

【ABBV】アッヴィの5年、10年チャート

10年間の株価チャート(月足)

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ABBVは2013年にABTアボットから分社した企業なので、チャートは2013年からになります。2018年まで株価は右肩上がりを続けていましたが、2018年に入って株価は右肩下がりになり、今回の暴落で一時65$ほどまで下落しています。

 5年間の株価チャート(週足)

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5年チャートを見るとRSIが30付近まで下落してます。買いのサインと思い僕は少額ですが購入しました。

【ABBV】アッヴィの売上と利益

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【ABBV】アッヴィの売り上げは、きれいな右肩上がりに増加しています。売り上げ規模からも、商売が上手くいっている優良企業であることが一目でわかるグラフとなっています。 

単位がMilで分かり難いかと思いますが、Milは100万ドル(約1億2千万円)をしめします。ですから2017年のアッヴィの売り上げ規模は3兆円規模ということになります。この規模で右肩上がりの売り上げ高を示すのは素晴らしいの一言。 

注目は営業利益率です。30%台で推移していて、儲けやすいビジネスモデルの会社であることがわかります。 

2014年に営業利益率が落ちこんでいるのは、アイルランドの同業シャイアーの買収案を撤回したのにともない、アッヴィは違約金16億4000万ドルを支払ったことなどの影響と考えられます。一時的なものです。

【ABBV】アッヴィのキャッシュフロー

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潤沢なフリーキャッシュフローが安定して創出されていて、しかも漸増傾向です。経営が上手くいっていることがキャッシュフローを見てもわかります。 

【ABBV】アッヴィへの投資のメリットデメリット

【ABBV】アッヴィへの投資のメリット、デメリットを私なりの考えで一覧にまとめました。メリットは、現在の安定した経営、デメリットは、稼ぎ頭のヒミュラの特許切れの影響というところが大きなところです。

メリット
①業績が安定しているヘルスケアセクター株
②分社前からだと連続増配45年企業
③右肩上がりの業績
④増配割合が大きい
⑤健全な財務状態とフリーキャッシュの創出力

デメリット
①ヒミュラの2023年の特許切れ

ヒミュラの特許切れが近づいているのですが、実は米国では、2016年に特許が切れています。 

それでも、ヒミュラの売り上げが増加傾向ですし、業績も上がっています。ですから、直近は特許切れの影響は少ないと見るべきです。 

2023年の特許切れ後、ジェネリック薬品が乱出してくると、徐々にその影響を受けていくとも考えられます。ですが、業績が一気に傾くということは考えにくいですし、今の財務状況から見ると体力も相当あります。 

米国での特許切れ後も、売り上げが伸びていますし、ヒミュラに代わる稼ぎ頭の新薬の開発も進めています。 

2018年初頭に株価が下がった一つの理由としては、新薬の承認が下りなかったことによりますが、その後も開発は続いています。この新薬の承認が待たれるところです。 

【ABBV】アッヴィまとめ

今回【ABBV】アッヴィを、35株ほどですが初めて購入しました。急落時に購入したので、短期的にキャピタル狙いで売却するかもしれません。

過去の買収時に営業利益が下がった時もそれほど株価には影響がなかったのを考えると、今後も買い増していきたい銘柄です。

冷静に見て、ブロックバスターであるヒミュラの特許切れ2022年に迫っていてそこが気になるところです。

【ABBV】アッヴィその後

この記事は2019年6月29日に書きましたが、その後【ABBV】の株価がどうなったかを確認していこうと思います。

【2019年9月25日更新】

ABBVの購入価格は、70$ほどでしたが

2019年9月24日の終値は、72.95$と、4.2%ほどプラスで、この間に配当26.96$貰っています。配当と合わせると、利回りは5.4%程になります。

 

株価上昇理由は、ヒミュラよりも安い代替薬を発売したことが好感されてのもののようです。

配当は下がりにくいという傾向があるので、今後も保有していくつもりですが、製薬業界は再編が激しく、株価がほとんど読めないという傾向があります。

大きな会社が、中くらいや、小さい会社を飲み込んで成長して行くというビジネスモデルなのを理解して投資を続けていくつもりです。

 

さらにその後

2020年2月11日のチャートです。株価は94.75$まで爆上げしています。 f:id:kakusala:20200211233313p:plain

 

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