【UL】ユニリーバの株価は右肩上がりで、配当利回りは3.42%、英国ADR銘柄なので外国源泉徴収課税の10%が必要ないのが、日本人投資家としては大きなメリットがある銘柄です。
イギリスのリーバ・ブラザーズという石けん会社と、オランダのマーガリンの会社が1930年に合併してできた会社で、一般消費財ディフェンシブ銘柄として知られています。
そう言えば、アメリカの一般消費財ディフェンシブ銘柄の【PG】プロクター&ギャンブルは、ロウソクの製造と販売業を営むプロクターさんと、石鹸製造販売業のギャンブルさんが共同出資して1837年に設立されたのですが、同じような設立起源の会社があるということは面白いですね。
では【UL】ユニリーバの銘柄分析をしていきます。
- 【UL】ユニリーバはどんな事業をしている会社か?
- 【UL】ユニリーバの基本情報
- 【UL】ユニリーバの権利落ち日と配当支払日
- 【UL】ユニリーバのチャート
- 【UL】ユニリーバの一株利益と一株配当
- 【UL】ユニリーバの一株配当と増配率
- 【UL】ユニリーバの一株配当と配当性向
- 【UL】ユニリーバのEPSとBPS
- 【UL】ユニリーバの売上と利益推移
- 【UL】ユニリーバのキャッシュフロー
- 【UL】ユニリーバ まとめ
【UL】ユニリーバはどんな事業をしている会社か?
【UL】ユニリーバは世界的なブランド力を持っていて、世界180ヵ国で事業展開しています。多くの国でトップシェアブランドを持っていて、各国の趣向にあったマーケティング戦略の積み重ねは、老舗企業の愚直な努力のたまものです。
【UL】 ユニリーバの持っているブランドは、僕もお世話になっているボディー石鹸の「Dove」や、「LUX」「Mods Hair」などが有名です。日本人にも生活の一部として浸透していますね。
あなたも一度は使ったことがあるのではないでしょうか?
投資家をしていると思うのが、生活必需品セクターとヘルスケアセクターは、外部的な株価変動に非常に強いと思います。人類が存在する限り必要なものを作っている会社は本当に強いです。
ウォーレンバフェット氏は、何をしているか分からない企業の株は買わないと言っていますが。【UL】の場合は何をしているか分かり易すぎる企業と言うことが出来ます。
【UL】ユニリーバの基本情報
ティッカー:UL
本社:イギリスとオランダ
配当利回り:3.29%
1株配当:年間1.75ドル
配当性向:61.4%
連続増配年:3年
連続増配年3年です。配当利回りは、3.29%。配当性向についても、61.4%とまだ余裕があります。
【UL】ユニリーバの権利落ち日と配当支払日
【UL】ユニリーバの過去の 配当落ち日は、上表2列目になります。配当落ち月は、2月,5月,8月,11月で、配当支払い月は3月,6月,9月,12月の年4回です。
【UL】ユニリーバのチャート
10年間の株価チャート(月足)
過去10年株価は右肩上がり基調です。2016年の後半、株価は下落方向になっていましたが、2017年は右肩上がり、2018年は横ばい傾向で、株価推移としては申し分ありません。
5年間の株価チャート(週足)
5年チャートを見ると2018年の年初の下げ時にRSIが30近くまで下がっていますが、現在は70付近に戻ってきています。RSIが30付近に落ちることが結構あるので、購入するならこの水準まではとりあえず待ちたいところです。
【UL】ユニリーバの一株利益と一株配当
【UL】ユニリーバの一株配当と増配率
DPS(一株当たり配当)は毎年漸増しています。【UL】は、英国ADR銘柄には珍しく、年2回の半期配当から変更し、年4回の四半期配当を実施しています。ADR銘柄には珍しいですが投資家としては非常にありがたい変更です。
【UL】ユニリーバの一株配当と配当性向
1株配当は綺麗な右肩上がり、配当性向も最大71.4%とまだまだ余裕が有ります。安定感は抜群です。
【UL】ユニリーバのEPSとBPS
EPSはドルベース、BPSはEURベースの値です。
EPSを見てみると、実は綺麗に漸増していることが分かります。売り上げが漸増している証です。一般消費財を販売しているので、一気に業績が良くなるということは買収が上手くいったときぐらいしかありませんが、徐々に業績が良くなってきているようです。
【UL】ユニリーバの売上と利益推移
【UL】ユニリーバの過去10年の売上推移を見ると、マクロ的には成長していることが分かります。営業利益率も安定していて、好感が持てます。リーマンショック後の落ち込みから回復してきていて、営業利益も右肩上がり、純利益も右肩上がりになっています。
【UL】ユニリーバは世界180ヵ国で事業展開していますが、多くの発展途上国も含まれます。現地の人が購入できるように小分けのパックの洗剤販売などをしていてブランドの浸透に努めているようです。
発展前の物の無い時代から、良質の製品のアピールをしていく戦略は抜け目ないと思います。
【UL】ユニリーバのキャッシュフロー
営業キャッシュフローは、凸凹はありますが横ばいor漸増しています。投資キャッシュフローは近年少なくなってきています。これは良い傾向で、フリーキャッシュフローが漸増しています。経営的には問題無しですね。
フリーキャッシュフローを出せているということは、お金を上手く回させていて、経営のために借金をする必要が無く無駄な利子を払う必要がありません。
投資キャッシュフローが少なくなって、フリーキャッシュフローが上がるというのは当り前なことかもしれませんが、この綺麗な推移を見ると、経営のコントロール能力を感じます。
【UL】ユニリーバ まとめ
一般消費財セクターのディフェンシブ銘柄です。売上高は400~550億ユーロ前後ですが、やや漸増してきています。配当は毎年右肩上がりでADR銘柄には珍しい四半期配当です。キャッシュフローが安定しており長期投資に適した銘柄です。
僕の場合は税引後配当利回り4%以上を目標にしているので、やや届きませんが、増配していることと、増配に伴う株価上昇の恩寵にあずかることができれば悪くないと思います。
関連記事
一般消費財セクターのディフェンシブ銘柄として人気がある。【PG】プロクター&ギャンブルの記事です。
英国ADR銘柄の中でも、高配当で人気のある【BTI】ブリティッシュ・アメリカン・タバコについての記事です。
英国ADR銘柄の中でも、高配当で人気のある【GSK】グラクソ・スミソクラインついての記事です。