【PFE】ファイザーは、1849年にチャールズ・ファイザー氏によってニューヨークで創業されました。製薬業界は、競争が激しい業界ですがそのような戦いの場において、ファイザーは、製品開発と、M&Aによって成長してきました。
2013年は世界の医薬品売上高で1位となっています。そんなファイザーも創業投資時は小さな会社で、初めて自社開発した抗生物質テラマイシンが、ファイザーの成功の道をスタートさせる製品となりました。
創業当初は南北戦争があった時代です。ファイザーは、北軍の医薬品を納めていました。現在老舗と言われている企業な少なからず戦争を経験していますが、それが南北戦争とはファイザーの歴史を感じます。
1990年代~は、大型買収を繰り返し巨大企業に成長していきました。2015年はアイルランドのアラガン社を1600億$(17.6兆円:1$110円として計算)で買収、この際、税金の安いアイルランドへ本社を移して節税しようとしましたが、アメリカ政府の抵抗で断念した経緯があります。スケールが大きい話ですね。
では、【PFE】ファイザーについて銘柄分析していきます。
- 【PFE】ファイザーはどんな事業をしている会社か?
- 株式基本情報
- 【PFE】ファイザーの権利落ち日と配当支払日
- 【PFE】ファイザーのチャート
- 【PFE】ファイザーの一株利益と一株配当
- 【PFE】ファイザーの一株利益と純資産
- 【PFE】ファイザーの一株配当と配当性向
- 【PFE】ファイザーのEPSとBPS
- 【PFE】ファイザーの売上と利益推移
- 【PFE】ファイザーのキャッシュフロー
- 【PFE】ファイザー まとめ
【PFE】ファイザーはどんな事業をしている会社か?
ファイザーは製薬会社で創業から、現在まで、人類には無くてはならない薬を販売してきました。近年の開発した同社製品の中で最も有名なのが1998年に発売されたバイアグラです。
また、人類に現在でも多大な貢献をもたらしているペニシリンの培養技術も同社が保有しています。
研究開発費に毎年0.9兆円近く使われていますが、最近はブロックバスターとなる製品が出てきていない状況で、新たな売り上げ確保が厳しい状況です。これにより、世界的なリストラ策が進められています。
ところで、年商10億円以上稼げる製品が、ブロックバスター薬と呼ばれているのですが、これが開発できるかできないかで製薬会社の運命が決まると言っても過言ではありません。
現在は、人間がかかりやすい病気の薬のほとんどが開発されたともいわれていて、ブロックバスターとなる新薬を開発する難易度が高くなっているいます。また、開発費用も莫大です。
ですからどの製薬企業も、合併、吸収、M&Aで生き残りをかけている状況です。
株式基本情報
ティッカー:PFE
本社:アメリカ合衆国 ニューヨーク州ニューヨーク
配当利回り:3.32%
1株配当:年間1.44ドル
配当性向:48.2%
連続増配年:9年
連続増配年9年です。配当利回りは、3.32%。配当性向についても、48.2%とまだ余裕があります。
【PFE】ファイザーの権利落ち日と配当支払日
【PFE】ファイザーの過去の 配当落ち日は、上表2列目になります。配当落ち月は、2月,5月,8月,11月で、配当支払い月は3月,6月,9月,12月の年4回です。
【PFE】ファイザーのチャート
10年間の株価チャート(月足)
リーマンショック後の10年株価は、踊り場がありますが、緩やかな右肩上がりを描いています。株を購入しようとしている場合はなかなか購入タイミングが分かりにくいですね。
5年間の株価チャート(週足)
5年チャートを見ると2015年~2018年は株価は横ばいでした。2018年6月ころから株価は上昇しています。
【PFE】ファイザーの一株利益と一株配当
【PFE】ファイザーの一株利益と純資産
DPS(一株当たり配当)は、リーマンショック後の2009年に大きく減配していますが、毎年漸増してきました。2017年に減配の影響を相殺しました。
【PFE】ファイザーの一株配当と配当性向
ファイザーの配当性向は、余裕があるわけではありませんが、80%付近ですから問題はありません。ただ、製薬会社の場合、ブロックバスター薬の特許切れで、後発薬との競争のスタートとなり大きく業績に影響するのは気にしておくべきです。
【PFE】ファイザーのEPSとBPS
2014年から1株当たり純資産BPSが下がってきています。
【PFE】ファイザーの売上と利益推移
【PFE】ファイザーの売上高は、2012年に大きく下がりましたが、これはブロックバスター薬の特許切れによる影響が大きいです。それでも、営業利益率は、高いままです。
薬は値決めがメーカー側ができることと、値下げする必要がないので、販売総量は下がり売上が落ちますが、利益率は変わらない。この部分は経営的に楽ですね。
【PFE】ファイザーのキャッシュフロー
投資キャッシュフローが徐々に大きくなっているのには注目です。営業キャッシュフローは意外と安定していないようです。
フリーキャッシュフローは営業キャッシュフローの増減とともに変化していますが、しっかりとフリーキャッシュフローが創出されていて経営的には問題なさそうです。
【PFE】ファイザー まとめ
ファイザーの2017年度の売上高は約525億ドルでロシュに次いで世界2位でした。
【PFE】ファイザーは、「開発のファイザー」と言われています。毎年0.9兆円の開発費をかけられる企業はそうは多くなないでしょう。
製薬業界は、競争の激しい企業です。構造的に、ブロックバスター薬に依存することがおおく、その特許切れや、販売中に副作用問題などが起こると屋台骨を揺るがす影響があります。
今、ファイザー社本体からの新薬は1998年のバイアグラ以来登場していないという状況です。そして、2011年にはリピトールの特許切れで、各社からの後発医薬品(ジェネリック)の登場し売り上げが落ちています。
2006年には超大型新薬になると期待されたトルセトラピブの臨床試験が頓挫してしまいました。
こういった新薬開発の難しさからか、M&Aを加速させています。自己開発よりも、会社ごと買ってしまった方が早いという思考です。
Good Luck!!
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