【IBM】アイビーエムの正式な社名がInternational Business Machines Corporationと知っている人は少ないかもしれませんが、IBMを知らない人は居ないくらい有名な会社です。
設立は1911年と古く、初期の製品としては、タイムカードやパンチカードの読み取り機器などを生産していました。現在では、世界170カ国以上で事業を展開する巨大企業に成長しています。
米国株長期投資家なら聞いたことがあると思いますが、2011年に投資の神様、ウォーレンバフェット氏が、主軸の投資対象として買い増して来ましたが、2017年から売りに転換し、2018年年初には完全撤退が明らかになりました。
ウォーレン・バフェット信者には衝撃が走った事件です。後日バフェット氏は、IBMへの投資は間違いだったと語っています。
ウォーレン・バフェット氏が売却してからは株価は冴えませんでしたが、2018年4月の決算ではバフェット氏の予想どおり、売り上げの低迷が続いており、大きく下落しました。ウォーレン・バフェット氏の予想が、直近では的中した結果となっています。
- 【IBM】アイ・ビー・エムの株価基本情報
- 【IBM】アイ・ビー・エムの権利落ち日と配当支払日
- 【IBM】アイ・ビー・エムのチャート
- 【IBM】アイ・ビー・エムのEPSと一株配当
- 【IBM】アイ・ビー・エムの一株配当と増配率
- 【IBM】アイ・ビー・エムの一株配当と配当性向
- 【IBM】アイ・ビー・エムのBPSとEPS
- 【IBM】アイ・ビー・エムの売上と利益推移
- 【IBM】アイ・ビー・エムのキャッシュフロー
- 【IBM】アイ・ビー・エム まとめ
【IBM】アイ・ビー・エムの株価基本情報
ティッカー:IBM
本社:アメリカ合衆国ニューヨーク州アーモンク
配当利回り:4.45%
1株配当:年間6.28ドル。
配当性向:45.4%
連続増配年:18年
PER:6.6
PBR:4.05
ROA:12%
ROE:91.7%
EPS:7.37%
上場:ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場
連続増配年18年です。配当利回りは、4.45%。税引後配当利回りは3.4%。、45.4%とまだまだ余裕があります。
【IBM】アイ・ビー・エムの権利落ち日と配当支払日
【IBM】アイ・ビー・エムの過去の 配当落ち日は、上表2列目になります。配当落ち月は、2月,5月,8月,11月で、配当支払い月は3月,6月,9月,12月の年4回です。
【IBM】アイ・ビー・エムのチャート
10年間の株価チャート(月足)
5年間の株価チャート(週足)
10年チャートを見てみましょう。ウォーレン・バフェット氏の銘柄でしたので、バフェット氏の購入時の株価と、売却時の株価を見て行くと面白いかもしれません。
現在の株価は140$です。バフェット氏購入時は、2011年ですから、リーマンショックの安値69.5$から株価が倍以上戻った、150$以上で購入していることが分かります。
株価は、2012年から2014年中まで200$前後でしたので、この時期までは、バフェット氏の投資は一定の成功していますが、株価が伸び悩んでいます。
2014年中旬から株価が下落し始め、2016年初には、116.9$まで下落しています。バフェット氏は150$以上で買い進めていたでしょうから、この時は、かなりの損失を出していたはずです。
2016年から17年にかけて株価は上昇していきますが、2017年から売却を進め、これが報道されてから、大きく株価が下がっています。
IBMは、これまでも自社株買いに積極的でしたが、2015年からはそのスピードを速めています。
「大株主のバフェット氏が自社株買いをもっとしてください!!」と言ったことにより自社株買いにさらに積極的行った結果でしょう。
このことによってか、2016年は株価が大きく戻しました。戻ったところの2017年には、バフェット氏は売りに転じたということでしょう。
バフェット氏の行動が、株価に大きな影響を与えているのが良く分かります。
このように見て行くと、株価推移はなかなか面白いです。確かに優良銘柄に投資するバフェット氏ですが、「バフェット氏が買った銘柄」というブランド力でもかなり株価は大きく左右されていそうです。
これは今後の勉強のためにも覚えておきたいところです。
【IBM】アイ・ビー・エムのEPSと一株配当
2013年までEPSは右肩上がりですが、2014年からは大きく低下しています。事業がうまくいっていないということが分かります。
それでも、1株配当は右肩あがりで上がっています。しかしながら、EPSの変化に気を付けなければならないというです。
【IBM】アイ・ビー・エムの一株配当と増配率
増配率を見てみると2015年までは、15%以上の年もあるぐらい高い増配率でしたが、、2016年は10%、17年は7.3%と大きく下がっています。バフェット氏が売りに転じた理由もわかりますね。
【IBM】アイ・ビー・エムの一株配当と配当性向
2014年までは、配当性向は20%台で大変落ち着いていました。しかし、2015年から急上昇し始めているのは気になるところです。2014年と比較すると、2017年の配当性向は、48.5/26.6-1=82.3%上昇しています。
それでも配当性向は40%台ですから、他の連続増配銘柄に比べると非常に低い水準ですが、バフェット氏は売却を判断しています。勉強になります。
【IBM】アイ・ビー・エムのBPSとEPS
IBMは毎年自社株買いをしていますが、株式が減っている割には株価は、右肩上がりとはなりません。
それでも、バフェット氏が買い付けた2011年から2013年は、EPSは伸びていて、今後の成長を期待をさせるものでした。
2014年からは減少傾向になっています。
【IBM】アイ・ビー・エムの売上と利益推移
2012年から売上高が減少し続けています。事業の選択と集中をおこなっているためとも見て取れますが、純利益につていも落ちているので、うまくいっていないことが分かります。
私としては、企業が5年もかけて、事業の統合、再編をおこなってその効果が見えないとは大きな問題であると思います。
長くても、2、3年で効果がでないと小さな会社では潰れてしまいます。
収益が伸びない理由を調査すると、伸ばしたいクラウド事業が思うように伸びてきていないことが大きな要因です。
現在、クラウド事業はAmazonの独占状態です。
【IBM】アイ・ビー・エムのキャッシュフロー
投資CFは横ばいです。【MSFT】マイクロソフトもクラウド事業に投資していますが、投資CFは増加傾向です。
投資については、無理をしていないと言えばそのように見えますが、上手にお金を使えているのか疑問が残ります。
営業キャッシュフローは、減少傾向に見える横ばいです。、フリーキャッシュフローについても同様です。
【IBM】アイ・ビー・エム まとめ
バフェット氏が一度投資の柱に据えた銘柄なので、分析するには面白い銘柄でした。
IT業界の老舗的存在のIBM、バフェット氏は手放しましたが、配当は18年増配していますし、自社株買いにも積極的です。
ここ5年間は、事業再編の効果としては、大きな成果は見て取れませんが、今後数年で売り上げが上がってくるかが注目です。
分析したとおり、「バフェット氏が手放した理由がわかる」という状況ですが、財務的に悪いというわけではありません。
今後のIBMは、「事業再編」がうまくいくかどうかにの一転に集中して見て行くべきだと思います。
現在の配当利回りは、4.45%です。私は、配当利回りが5%台になってきたら、投資の検討をしていこうと考えています。
今後も目の離せない銘柄です。
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