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【PM研究】フィリップモリスの株価が80ドルを割りました。今後はアイコス次第?

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【PM】フィリップ・モリス・インターナショナルが、2018年4月20日第1四半期決算を発表し、「日本でのアイコスの販売数の伸び悩み」と「紙巻タバコの出荷量減少」が明らかになりました。

 

株価は、一日で、16.8%も下落、フィリップモリスのような大型安定株では、信じられないような下落幅となりました。

 

そして、世間を騒がせた暴落から2か月経った現在、6月21日の終値は、80$を割って79.47$になっています。配当利回りは、5.74%になり、買い増し水準域まで配当利回りが高くなっています。

 

優良株が暴落した時は買い場です。他の人が売っているときに買いの検討をするのが株で勝つ鉄則です。

 

それは、我々長期投資家にとっても同じことです。

 

80$付近で過去3~6回反発しているのを見ると、そろそろ買い時とも見てとれます。無論、小分けにして、様子を見ながらです。

 

では、購入を検討するにあたって、フィリップモリスの今回の暴落の原因となった決算内容について分析していきましょう。

【PM】フィリップモリスの決算内容考察

タバコを吸わない私も、最近は電子タバコを見る機会が多くなってきたなぁと思っていたこのごろ、「持ち株は上がる方向だなぁ」と考えていたのが、完璧に裏切られることになるとは...

 

今回の決算報告書によると、売上高は予想69億9000万$に対して、結果69億$と約100億円も予想を下回りました。

 

EPSは、1.0$と予想より0.1$上回る結果になりました。

 

そして、重要な配当金は、前期から、0.06$増配され4.28$になりました。1.4%の増配です。

 

ここまで見ると、ここまで暴落するかぁ?と思う方もあるかと思います。

 

売り上げの減少が株価下落の主要因であることは間違いありませんが、「その内容」が大事です。

 

私は、【PM】フィリップモリスを含め、タバコ業界の今後の発展が描けない決算内容であったことがリーマンショック以来の大幅下落の要因となったと考えられます。

 

「世界的な喫煙率低下」、「ニコチン含有量規制」という大きな時代の波にPMは耐えて、今後も成長できるのか?という不安が爆発したのです。

 

発表内容を読み解くと、各国の紙巻タバコの出荷量は、南・東南アジアで6.1%増加した以外は減少しています。

 

中東・アフリカで8.5%の減少、東アジア・オーストラリアで18.3%の減少、中南米・カナダで1.5%の減少、EUで6.7%の減少、東ヨーロッパで10.4%の減少。

 

結果、紙巻タバコの出荷量は、全体で5.3%減少しました。

 

一方、力を入れている加熱式タバコの出荷量は、全世界で大きく伸びて出荷量は約2.2倍となりました。

 

日本での販売は伸び悩んでいるが、世界的には大きく伸びているようです。

 

しかし!紙巻きタバコと加熱式タバコの合計出荷量は世界全体で2.3%の減少となりました。

 

市場が細っていることが明確になったのです。

 

「どこの国でも、たばこ税は高くなるし、電子タバコってめんどくさい!!だからタバコやめた!!」って感じです。


とはいえ、同社の売上高、営業利益、純利益は投資対象として、十分すばらしい状態です。

【PM】フィリップモリスはどんな会社か?

フィリップモリスは、アメリカ合衆国ニューヨーク州に本社を置く、世界最大のたばこメーカー。アルトリアグループの中核部門です。

 

保有するタバコブランドは、世界売り上げ首位の「マルボロ」、「L&M」、「ラーク」「チェスターフィールド」などを保有しています。

【PM】フィリップモリスの基本情報

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リーマンショック時には増配がストップしましたが、回復後は増配を続けています。配当性向は88.4%で、増配余裕が小さくなってきています。

 

配当利回りは5.74%で、株価暴落により高配当状態になっています。

【PM】フィリップモリスの権利落ち日と配当支払日

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【PM】フィリップモリスインターナショナルの過去の配当落ち日は、上表2列目になります。配当落ち月は、3月,6月,9月,12月で、配当支払い月は1月,4月,7月,10月の年4回です。

【PM】フィリップモリスの購入タイミングは?

10年間の株価チャート(月足)

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 5年間の株価チャート(週足)

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2017年から株価が大きく上がりましたが、今回の暴落で帳消しとなってしまっています。

 

10年チャートを見ると80$より少し上で横横、80$を割ると反発しています。分かり易いチャートです。

 

 私は、このあたりで追加購入し平均取得単価を下げていつもりです。

【PM】フィリップモリスのEPSと一株配当

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2013年からEPS(一株利益)は減少傾向です。タバコが売れなくなってきているのが透けて見えます。

 

しかしながら、配当は増配しています。

【PM】フィリップモリスの一株配当と配当性向

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配当性向を見ると、2016年は98.1%と紙一重でタコ足配当を免れたという感じです。

【PM】フィリップモリスのBPSとEPS

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BPS=1株あたり純資産(純資産を発行株数で割ったもの)

BPSは、2012年からマイナスです。ですが心配する事はありません。倒産することはないでしょう。

 

それはキャッシュを潤沢に稼ぐことが出来るからです。

【PM】フィリップモリスの売上と利益推移

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 営業利益は2013年から下がっていますが、それでも40%もあります。

 

設備投資も小さく、競争がさほど激しくなく、固定客をつかめていることから業績は安定的です。 

【PM】フィリップモリスのキャッシュフロー

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投資CFが低く、営業CF、フリーCFは横ばいです。2017年はフリーCFが多くなっています。

 

タバコ業界の今後は、電子タバコの、販売競争となっていくと考えていますが、このフリーC Fの使い方が重要になっていくでしょう。

 

今のところ、日本では、先行者利益を得ている【PM】フィリップモリスの「アイコス」がシェアトップで、JTの「プルームテック」、【BTI】ブリティッシュアメリカンの「グロー」と続きます。 

【PM】フィリップモリスへの投資のメリットデメリット

フィリップモリスへの投資メリットとして考えられることを私なりの考えで一覧にまとめました。

 

メリット
①高配当(現在5.74%)
②源泉徴収課税がほとんどかからない
③安定した経営と、高配当の実績
④配当性向に余裕がある。
⑤リーマンショック時にも配当に影響はなかった。

 

デメリット
①世界的なたばこ離れ。
②電子タバコの今後が不透明

 

タバコ業界は、他セクターに対して、高配当でキャシュも稼げることが最も大きなメリットと言えます。

【PM】フィリップモリスまとめ

世界的な禁煙ブームによる。売り上げの減少により、タバコ銘柄は軒並み下落しました。

 

そのため、タバコ銘柄全般の配当利回りが5%を超えてきており、今後、長期目線で考えるれば、今は、絶好の買い場だと思っています。

 

私は、買います。そしてBUY&HOLDします。

 

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