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【GE】ゼネラル・エレクトリックは株価下落で経営再建中。配当は期待薄だが、逆張り投資家に投資妙味あり

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【GE】ゼネラル・エレクトリックは、子供のころ読んだ伝記に出てくる、アメリカの発明王トーマス・エジソンによって1878年に設立されました。設立から150年弱の現在でも会社があること自体は凄いことですが、実は、GEは、強烈な業績不振に苦しんでいます。

2018年6月26日に、【GE】ゼネラル・エレクトリックがダウ工業株30種平均の構成銘柄から外され、代わりにドラッグストア・チェーンのウォールグリーン・ブーツ・アライアンスが採用されていて、【GE】の凋落ぶりを感じずにはいられません。

【GE】は、アメリカの産業を支えてきた歴史的な会社で、設立以来アメリカ産業のシンボル的な優良企業でした。かつて、90年代以降、日本の企業経営は「GEの伝説的な経営者であるジャック・ウェルチ氏の経営手法から学べ!!」ということが流行しました。

伝説的カリスマ経営者として知られるジャック・ウエルチ氏は、CEO就任時、持っている事業のうち、「業界ナンバー1かナンバー2以外の事業は、売却検討の対象とする」と公言し、黒字事業でも容赦なく分社、売却していきました。

これを真似、日本でも90年代~多くの大企業で分社化がはやりました。また、間接部門を少なくし、組織のフラット化を図り経営効率を上げる手法も同時に取り入れられ、現在でも同様の考え方が日本企業に浸透しています。

ウエルチ氏の統治は、経営者としては非常に長い20年も続きました。この間【GE】の株価時価総額は世界一の会社になったこともあります。ただ、光の部分があれば影の部分もあり、ウエルチ氏の罪は、無から有を生む製造業のGEを金融会社にしてしまったことでしょう。

ウエルチ氏が創業したGEキャピタルの利益が会社全体の利益の半分以上を占めており、GEは半ば金融機関と化していました。その後、2008年のリーマンショックの影響をもろに受け、金融機関ではないのに、政府の公的資金の注入に頼ることになりました。後にGEキャピタルは売却しています。

リーマンショック後の経営難から、電球のような創業製品からの撤退。冷蔵庫や洗濯機などのアプライアンス事業を中国企業のハイアールに売却しました。

現在は、社外出身者として初めてCEO(最高経営責任者)に就任したローレンス・カルプ氏が、事業改革を行っているのですが、最新の状況として、

カルプ氏は2018年1月31日、2018年10~12月期決算会見で、火力発電への逆風で不振にあえぐ電力部門で1万人のリストラを断行していることを何度も強調していました。結果株価は上昇した。

 

2019年3月には、産業部門のフリーキャッシュフローがマイナスになる予想だとカルプ氏が会見時の質問で告白、再び株価が下がっています。

僕はエンジニアなのですが、金融で儲けていた間に技術が廃れたとこが、GEの本当の業績不振の原因だと考えています。技術の会社が短期的な利益を目当てに、金融に走ってしまった影響が今経営を圧迫していると思えてなりません。

では、超優良企業から、業績低迷で株価低迷中のGEについて分析していきます。 

【GE】ゼネラル・エレクトリックはどんな事業をしている会社か?

2001年までカリスマCEOとして実績を残したジャック・ウエルチ氏の拡大路線を引き継いだジェフ・メイト氏は、事業の取捨選択に失敗しており、経営不振とともに株価も下落している。

GEは、航空機エンジン、医療機器、産業用ソフトウェア、各種センサ、鉄道機器、発電および送電機器(火力発電用ガスタービン、モーター、原子炉)、水処理機器、化学プロセス、鉱山機械、石油・ガス(油田サービス、天然ガス採掘機器、海洋掘削)、など幅広い分野でビジネスを行っている。

家庭用電化製品、金融事業(法人向けファイナンス、不動産ファイナンス)も行っていたが、リーマンショック後に分社売却している。

【GE】ゼネラル・エレクトリックの基本情報

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ティッカー:GE
本社:アメリカ合衆国 コネチカット州フェアフィールド
配当利回り:0.37%
1株配当:年間0.04ドル
配当性向:4.2%
連続増配年:-

連続増配はできていません。配当利回りは、0.37%。配当性向については、4.2%ですが、業績が悪いので配当は低いままなようです。

【GE】ゼネラル・エレクトリックの権利落ち日と配当支払日

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 【GE】ゼネラル・エレクトリックの過去の 配当落ち日は、上表2列目になります。配当落ち月は、2月,6月,9月,12月で、配当支払い月は1月,4月,7月,10月の年4回です。

【GE】ゼネラル・エレクトリックのチャート

10年間の株価チャート(月足)

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リーマンショック時に株価7ドルまで落ちたことがあります。なぜなら、GEはGEキャピタルという金融部門を傘下に抱えていました。この金融部門が会社の利益の半分以上を稼いでいたのですが、リーマンショックで、他の金融機関と同様に株価が急激に下がりました。

 

2015年になり、金融部門売却を決定しています。米国市場は、リストラや不採算部門の売却と言った大ナタ経営を好む傾向にあり、株価は上昇していました。

 

そして、リーマンショックから10年たった今、業績不振で2019年の年末に再び8ドル付近まで落ちています。

 

年間配当は0.04ドルまで下がっています。インカム投資家は見向きもしない状況です。

5年間の株価チャート(週足)

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5年チャートを見ると2017年の4月ごろからだらだらと右肩下がりに株価がさがっており、手が出しにくい状況ですね。

【GE】ゼネラル・エレクトリックの一株利益と一株配当

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【GE】ゼネラル・エレクトリックの一株利益と純資産

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1株配当が下がっています。

【GE】ゼネラル・エレクトリックの一株配当と配当性向

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配当はリーマンショック後に大きく減配し、2016年までは、回復基調にありました。2017年に減配し、2018年に状況がさらに悪化し大きく減配しました。

現在【GE】は、GEファイナンスでかかった金融病から目を覚まし、元々の産業中心の企業になるべく改革を行っています。業績が非常に悪い中、発電送電分野で買収を行っています。

 

 

【GE】ゼネラル・エレクトリックのEPSとBPS

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 一株利益、EPSを見るとGEの凋落ぶりがわかると思います。2015年に赤字に転落しています。こうなると事業再編は待ったなしとなり、かつて利益の半分以上稼いでいたGEキャピタルをしています。GEキャピタルの売却で、株価は少し戻りましたが、そこからの業績の悪化で今は無に帰しています。

EPSは2018年まで悪化の方向で、 今行っている改革というか、会社を縮小しながら、技術の会社に戻るという戦略が上手く行くかが課題です。

技術の会社が金融に手を出し、当初は大成功してしまったことが、今となっては、会社を傾かせているようです。

【GE】ゼネラル・エレクトリックの売上と利益推移

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売上、営業利益率、純利益と右肩さがりです。辺面教師的な見方ではGEの売り上げ推移は参考になると思います。

これまで、いろいろな米国企業の分析をしてきましたが、ここまで、業績の悪化が顕著に表れているのは初めて見ました。

数年後にどのような業績となっているかをモニターしていこうかと思います。 

【GE】ゼネラル・エレクトリックのキャッシュフロー

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2015年まではフリーきゃしゅフローも出ていて、財務的にはまあまですが、売り上げが単調減少していて、業績低迷への対応策が上手く行っていないことを物語っています。2015年から投資キャッシュフローが大きく下がっていますが、業績低迷から設備投資を抑えざる負えないのか不安があります。

電力事業は、一定の設備投資をしないと設備維持ができなくなり、後々、大きな費用が必要になってしまいます。頼みの航空事業も利益水増しの観測があります。注意が必要です。 

【GE】ゼネラル・エレクトリック まとめ

リーマンショック後、多くの会社が業績の回復とともに株価についても回復してきましたが、【GE】ゼネラル・エレクトリックは2015年から大きく低迷しています。

株価は、一時7$台まで下がってしまいました。誰もここまで株価が低迷するとは想像していなかったと思います。

僕個人的には、【GE】ゼネラル・エレクトリックは、電球の長寿命化をはじめ、多くの革新的製品を誕生させ、人類に貢献してきた企業なので、復活を願っています。

今回の業績悪化は、金融に手を出したことが会社の持っていた技術革新を後退させたのでは?と想像しています。

例えば日本企業でいうと日立、東芝、三菱、ソニーが投資会社になったみたいなものなので、その間の10年間技術を育てることがおざなりになっていたことは想像に難くありません。製品を作って価値を生むということがいかに大切かということです。

【GE】は業績悪化で産業部門の従業員1万人のリストラを断行していて、これにより株価は上がっています。従業員目線からみると、「自分たちは一生懸命に働いていたのに会社を守るためになぜリストラされないとならないの?」と思っていると思います。

しかも株価はリストラ発表で上がっています。資本主義がいかに弱肉強食で、自分自身がどちら側にならなければいけないか考えさせられますね。搾取される側になるのか、株式を保有して投資家側に回るのか…

 

GEの業績は今後も目を離せない状況はしばらくは続くと思いますが、株価は高値から大きく下げています。業績に改善が見えたら投資するというのは有りだと思いますが、配当目的の投資をしている私としては手が出ない銘柄です。

ただこのような銘柄に投資しないと大きく勝てないのも事実です。

 

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