米国株に限らず、外国株を取引する際には、「円貨決済」と「外貨決済」を選択することになります。
初めて米国株を購入するときには、ほとんどの人が疑問に思うこの「円貨決済」と「外貨決済」の違いについて、今日は話をしていきたいと思います。
円貨決済と外貨決済の違い
私は、米国株投資を始めた当初、1ドルも保有していませんでした。
「円貨決済」はそんな人でも、「円からドルを購入し、米国株を買う」決済を証券会社が代行して行ってくれるサービスです。
それに対して「外貨決済」は「あらかじめ自分で円をドルに換えておいて、米国株を買う」決済です。
それでは、「円貨決済」と「外貨決済」のそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介していきます。
円貨決済のメリット・デメリット
【メリット】
- 手間がかからない
【デメリット】
- 手数料(スプレッド)が高い
- 為替リスクが高い
私のような、日本人サラリーマンの給料は円ベースです。
毎月の給料は円でもらうので、日本円で外国株を購入できる「円貨決済」はとても便利です。
ですが、日本円から、ドルにする際の手数料(スプレッド)が高いことや、為替の価格決定が翌日の午前10時に決済さにれるので、この間に円安方向に行くと損をした気分になってしまいます。
ただし、「円貨決済」でも為替のリスクヘッジは可能です。購入時期を分散することで、為替リスクをヘッジすることができます。ただし、購入回数が少ないと粗い為替ヘッジになりそうです。
外貨決済のメリット・デメリット
【メリット】
- 手数料(スプレッド)が安い
- 容易に為替リスクをヘッジができる
【デメリット】
- 手間がかかる
米国株で考えると、「外貨決済」の場合米ドルを自分で準備しておく必要があります。
持ち株が増えて、米ドルベースでもらう配当金が増えていくと自然に増えていくのが理想的ですが、日本円を米ドルに換えていく作業が必要になります。
例えば、私は年間最低100万円は米国株に投資することにしています。
外貨自動積立てを利用すれば、自動的に円からドルにできるので、一度設定してしまえば、ストレスはありません
円貨決済と外貨決済どちらがお得?
SBI証券では、「円貨決済」の場合1ドルあたり25銭の手数料がかかります。対して、SBIの「外貨自動積立」は1ドルあたり2銭と安く設定されています。その差は12.5倍です。
1銭は0.01円なのですが、ちょっとわかりずらいので、日本円の100万円を米ドルに換えた場合の手数料を考えます(1ドル100円とします)。
「円貨決済」手数料2,500円
「外貨決済」手数料200円
その差は2,300円です。
私は税引後利回り4%で米国株を運用することにしていますが、2,300円は57,500円を1年間利回り4%で運用した場合に貰える配当と同額です。
「円貨決済」の手軽さのメリットと2,300円の価値があるかは人それぞれですが、基本的には外貨を先に準備したほうがお得になります。結論としては、
「外貨決済」の方がお得です。
SBI証券での外貨積立の方法
0から始めると外貨積立には多少手間はかかりますが、そんなに難しくはありません。
「外貨決済の方が手数料が安いのは、前述したとおりです。」
私が、行っている方法を紹介します。
①「住信SBIネット銀行に口座を作る」
②積み立てを行う。
③SBI証券に外貨を移す
④米国株を購入する
の順番で行うのですが、住信SBIネット銀行では、事前に設定しておけば、毎日/毎週/毎月と最低500円から自動積立が可能です。
私の場合は、毎日自動積立を利用しています。毎日積立ですとなんとなく為替リスクヘッジが細かくできている実感があるからです。
米株を購入する時は、積み立てたドルをSBI証券口座に移動して、株の購入資金にすればいいだけです。ネットで3分ほどで、全くストレスなくできます。
まとめ
「円貨決済」と「外貨決済」では、許容範囲内の手間はありますが、「外貨決済」の方が、ザックリ計算で100万円あたり2,300円ほど得をすることがわかりました。
米国株投資に本気で取り組んだとして、毎年100万円を米国株に投資するため、円をドルに変換して、それを30年続けたとすると、2,300円×30=46,000円お得です。
そして、毎日、円をドルに変換していったとすると、30年間の為替の平均額で米株を購入できることになります。
「外貨決済」のため、円をドルに換える回数は、「毎日自動積立」を選択したとして、単純計算で、30×365日=10950日間になります。
30年間で、「円貨決済」で米株を買うであろう回数は、多くとも数百回と考えると、「外貨決済の方」が為替の平均で精度良く円をドルに変えられるメリットがあります。
Good Luck!!