- 老後資金をBNDに投資していいか?
- 【BND】バンガード・トータル・ボンドETFの特徴
- 2,000万円すべて【BND】を購入しても問題はないか?
- 55歳の年齢を考慮して他に良い投資先が無いか?
- そもそもこれからの投資は控えた方がいいのか?
老後資金をBNDに投資していいか?
ブログ読者から次のようなお悩み相談をいただきましたので、お答えしたいと思います。
いきなりのメール失礼いたします。いつもブログを拝見して、勉強させていただいています。私は、定年まで残り5年の55歳のサラリーマンです。最近、子育ても終わり、老後資金について夫婦で話し合うようになりました。
恥ずかしながら、これまで資産運用経験はほとんどありませんが、貯めた現金が2,000万円ほどあります。
年齢を考えると、積極投資はできませんが、安全資産の債券ETF【BND】を買おうと考えています。投資にあたりアドバイスをいただきたいのですが、以下質問がございます。
1.2000万円すべて【BND】を購入しても問題はないか?
2.55歳の年齢を考慮して他に良い投資先が無いか?
3.そもそもこれからの投資は控えた方がいいのか?
どうぞよろしくお願いします。
メールありがとうございます。老後の資産運用については、僕も今からどういった運用にしていくか考えることが多く、投資家の出口戦略として安全運用に目線をあわせて回答させていただきます。
【BND】バンガード・トータル・ボンドETFの特徴
BNDは株価が安定していて、値動きが小さく税引前配当が2.7%です。税引後配当利回りは、だいたいですが、2.7%×0.72=1.944%となります。
過去記事で【BND】については詳細分析していますが、ここで復習の意味を込めてBNDの主なデータを見ていきましょう。
BNDの配当は、毎月支払われるのがうれしいところです。構成債券銘柄数は、8,557銘柄と分散投資という観点では十分すぎるほどです。
債権投資なので、償還期間が適宜きますので、売買回転率が54.6%と高くなります。それでも、BNDの信託報酬手数料は、0.05%とバンガード社が提供するETFの中でも最安値水準です。
値動きが少ないBNDを投資対象とするということはおのずとインカム重視の投資ということになります。
2,000万円すべて【BND】を購入しても問題はないか?
BNDの過去10年の値動きを見るとリーマンショック時に最安値70$まで落ちて言いますが、値動きは70~85$付近で推移していて、現在は80$付近です。 BNDのβ値は0.05程度で値動きが非常に小さいです。
【BND】は債券ETFで、8557もの債券銘柄に分散投資されていますが、債券ETF1点買いというのはお勧めできません。VYM、VTI、VT、など株式連動型のETFの購入したほうが、リスク分散につながります。
55歳の年齢を考慮して他に良い投資先が無いか?
BNDは、米国の債券に投資しているので、世界で最も安全な投資先の一つといっても差し支えは無いと思います。
しかもETFですといつでも引き出すことが可能です。前述したとおりVYMなども同時に買うことで利上げ局面の債券の値下がりに対応することができます。
僕なら、BND:VYM=6:4ぐらいの割合での購入を考えます。BNDの方が割合が多いのは、VYMよりBNDの方が株価が安定しているからです。老後の資金を溶かすことはできませんので、常に安全サイドに考えた投資がしたいところです。
そもそもこれからの投資は控えた方がいいのか?
老後資金の投資については、やらないよりはやった方がいいと思います。ただししっかりとリスクを理解しての投資です。
なぜなら、そもそも日本円だけで資産をもっているのがリスクです。
質問者様は55歳ということなので、65歳まで徐々に、BNDとVYMを購入していくことで、強固なポートフォリオとなるのではないでしょうか。
年間200万円を徐々に投資していけば時間的分散になり、10年間の平均額で投資することが可能です。
2,000万円の投資後は、年間40万円ほどの配当をもらいながら生活していけばいいわけです。しかも質問者様の場合は、退職金が別にもらえると思いますし65歳の退職まで10年ほどあります。
日本のモデル世帯の月額年金額が夫婦で20万円です。+配当収入で生活していき、退職金は貯蓄しておくというスタイルか、
年金20万円+退職金で配当収入には手を付けない生活をしていけば、資産を食いつぶさずに済むと思います。
老後破産のリスクは非常に小なく、余裕もあるのではないかと予想します。ですが、現在は人生100年時代とも言われています。長期目線での資産管理を継続ください。
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【BSV】は米国の短期債券に投資されたETFです。
【BLV】は米国の長期債券に投資されたETFです。
【PFF】は、株価変動が小さく、毎月配当で債券ETFより配当利回り良いです。